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2007年 12月 18日
・今日はなんと映画の試写を3本観た上に芝居まで行きましたよ。
・朝10時から万田邦敏監督『接吻』。大傑作。『UNLOVED』の過剰な論理的倫理性と『ありがとう』のあの目の覚めるようなここ一番のアクション繋ぎが両方入っていた。とにかく小池栄子がスゴい。テレビでの姿からは想像もできない超熱演。 ・昼1時から松井良彦監督『どこに行くの?』。柏原収史主演。その昔、今は亡き中野武蔵野ホールで『追悼のざわめき』を初めて観た時のゾクゾクするような背徳感は今も忘れられない。あれから約20年が経って、おそらくあのようなアンチ・タブーなアプローチはそれ自体としてはインパクトを喪ってしまったとは思う。代わりにここには、何とも言えない微妙なユーモアがある。『追悼のざわめき』の主演だった佐野和宏が演じるホモの刑事が素晴らしい。 ・3時半からペドロ・コスタ監督『コロッサル・ユース』。これはもうあらゆる意味で、僕などが敢て述べるまでもない図抜けた傑作です。英語題名はもちろんヤング・マーブル・ジャイアンツから採ったそうです。個人的には『ヴァンダの部屋』よりも好きかも。 ・一回、事務所に寄ったら、おおーエクス・ポ本体がドサッと届いてた!。印刷の仕上がりは上々で、狙い通りの効果が出まくりです。よかったよかった、後は明日の封筒を待つばかり。 ・本当はこのまますぐにでも森山君との対談ボーナス・ページを仕上げなくてはならないのだが、席を押さえてしまっていたので、入稿を待ってる戸塚くんに申し訳ない気分満載のまま紀伊國屋ホールの劇団本谷有希子公演「偏路」へ。佐々木暁デザインの豪華パンフレットには僕も寄稿しています(が当然公演前の〆切だったので前作についてまでしか触れられていません)。うーん、率直に言って、色んなことがあまりうまくいっていないという印象を受けました。ホンも演技も、もっと練り上げることが出来たのじゃないかと。本谷さんの作品は、人間誰しもがどっかで抱えているような自分VS世界というか自分VS他者といった対立項における様々な悩みというか、まあ要するにベタな弱さやダメさみたいなことを、徹底的に突き詰め捏ねくりまわした結果、エクストリームな真理へとブレイクスルーする(それは「解決」とは全然違うのですが)、という所が僕は気に入っているのですが、今回はかなり前段階で落としてしまったような…世間の評判はどうなのかわかりませんが、僕的にはちょっと時間が足らなかったのかなあと思ってしまいました。 ・そして戻って森山君との対談に手を入れました。思ったより時間がかかってしまった。。。
by ATSAS
| 2007-12-18 23:45
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