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2007年 01月 30日
・新宿のジュンク堂で貰ってきた「早稲田文学」。毎号楽しみな重松清対談は京極夏彦の巻。僕は『邪魅の雫』にはまったくといってもいいくらい乗れなかったのだが(そんなことは初めてだった。というか狙いは非常によく分かるんだけど「んーそれが何か?」という感じ)、ここでの話は非常に面白い。これを読むとあらためて京極夏彦という存在の「90年代性」というかポストモダン性がよく分かる。そういえば昔一度だけ(毎度お馴染みの昔一度だけネタですが笑)「ユリイカ」で京極宅にインタビューに伺ったことがあるのだが、此処は一体何処なの?と時空間の感覚がおかしくなるくらいにうずたかく積み上がった古書の群れがあまりにも凄かった。蔵書の存在感に圧倒されたのは、他には都築響一氏宅に行った時くらい。
・仲正昌樹と北田暁大が仲良く名前を連ねているということで恐らく一部ではアレがアレしているだろう『現代思想入門』。編集のクレジットを見たら「LIFE」に一緒に出ている斎藤哲也さんだった。さすがに良い仕事をしているなあ。“「現代思想」は死んでません。”というオビ文も微妙に本気ぽくてよい。 ・「ユリイカ」最新号の特集は「戦後日本のジャズ文化」。こうゆうのだと俺には原稿依頼が来ない件(…苦笑)。たまたま同時に出た中山康樹の『挫折し続ける初心者のための最後のジャズ入門』と併読したい(どっちもまだ買ってもないですが)。そういえば中山氏が「エンタクシー」に書いていたビートルズ『LOVE』批判は面白かった。全然関係ないがふと思い出したので書いておくと、「エンタクシー」の同じ号に磯崎新が寄せていた大竹伸郎に関する文章の嫌味ぶりも興味深かった。あの感じは浅田彰が椹木野衣に時折向ける言説とよく似ていると思う。 ・三浦俊彦『のぞき学原論』。お、面白い!!!
by ATSAS
| 2007-01-30 12:21
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