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2007年 04月 10日
ミシェル・ウエルベックの『ある島の可能性』をやっと読み始めた。
…ユーモアは救いにならない。結局のところユーモアなどほとんど何の役にも立たないものです。何年間か、あるいはもっと長いあいだ人生上の出来事をユーモアとともに受け止め、場合によってはほとんど最後までユーモアに富んだ態度を貫くこともできるでしょう。とはいえ最後には、人生は人の心を打ち砕かずにはいない。一生を通してどんな勇気や冷静さやユーモアを養ってきたとしても、必ず最後には心を打ち砕かれる。そうなればもう笑うこともなくなります。要するにあとに残るのは孤独、寒さ、沈黙のみ。要するにあとは死ぬしかない。 『素粒子』(野崎歓訳)
by ATSAS
| 2007-04-10 20:30
| MEMO
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